特徴の概要

はね強型
(はねきょうがた)

 1本の線の終わりの部分を「収筆部」といいます。収筆部には強さによって「とめ」「はね」「はらい」がありますが、その中で特に強いはねが見受けられるとこの特徴になります。「様」では10画目で判断できますが、次の画とつながりやすいので「弓」などで判断するのが適当です。

特徴の解釈

 はねの有無は文字の「本来の役割」に影響を及ぼしません。はねがあろうがなかろうが、文字として読めるからです。それだけに、収筆部の書き方には書き手の意識がよく表れます。ものごとの終わりの感覚に通じるのです。はねが強い場合、最後の手前で一息つき、そこから力を溜めてはねるわけですから、その部分に責任感や、最後まであきらめずにやりきる能力を見ることができるのです。強い意志と根性を併せもち、困難な状況を打開することができる人物だといえるでしょう。

この特徴をもつ偉人

顔真卿(709~785)
 政治家だが、王羲之と並び二大書家に数えられるほどの書の達人。剛直な人物で、自らの信念と唐への忠義が揺らぐことはなかった。
小野道風(894~967)
 三蹟の1人で、日本独自の書道の基礎を作った。柳に向かって飛び跳ねる蛙を見て努力の大切さを思い出す「柳に蛙」の逸話が有名で、花札の絵柄にもなっている。

アドバイス

 諦めが悪く、次々と軽快にものごとをこなすのは不得意です。スピードが重視されることも多々あるので、時には軽いフットワークを意識してみては。